2013年5月30日木曜日

店舗の賃貸契約の注意点

アパート、マンションと違って店舗の賃貸契約は別の注意点があります。店舗の賃貸契約に慣れていない不動産営業マンも多く、そういう人にあたってしまうと曖昧な契約になってしまって損をするのは店舗を借りる側であることが多いです。

そうならないためにも自分で知識を身につけ、肝心なことはしっかりと確認しましょう。



・「ゴミの回収について」

雑居ビルなどの多くの店舗が入っているビルでお店のゴミを一括して毎日片付けてくれるサービスがあるところがありますが、そういうサービスはすべてのビルであるわけではないです。

ゴミの回収をしてくれるものだと思っていてなかったりすれば、自分で業者に依頼してゴミを片付けてもらったり、毎日家に持ち帰ってこっそり生活ゴミとして出している人もいました。

一度確認を取っておくと間違いがないです。



・緊急連絡先について

店舗の営業にとって、営業に差し支えることは死活問題です。特に深夜まで営業するような店舗は夜間に問題が発生することが多く、そのときに連絡がつかなくて問題が解決しなければお客さんが帰ってしまうこともあります。

不動産会社に夜電話しても会社がすでに終わっていたりすれば連絡がつきません。夜でも対応できる連絡先を聞いておきましょう。

また、もしあれば原因別の連絡先も聞いておきましょう。急に停電になったときは電気屋とか、水が出ないとか、水が濁っているとかは水道屋とか。

店舗を経営しているといろんなことがあります。夜中に酔っぱらいが消防のベルを押してしまって止め方がわからないとか、急に上の階から水が漏れてくるとか。

そういうときのために連絡先を確認しておきましょう。



・「設備の故障のときの費用負担について」

店舗を経営している人からの故障連絡が一番多かったのは「エアコン」です。エアコンの調子が悪いとなると夏なのに店が暑過ぎてお客さんが逃げてしまうこともあります。

しかも、エアコンって直してもしっかり直らなかったりすることがあるので、もしエアコンがついている店舗を借りる場合にはエアコンの修理に関しては大家さんに負担してもらう方が良いです。

不動産の管理をしているとわかるのですが、電気屋、水道屋、エアコンなどの設備屋などは一回見に来てもらうだけでお金がかかります。調子が悪くなって見に来てもらうたびにお金がかかるのです。

もし、賃貸契約をする店舗に設備がついている場合は修理の負担はどちらになるか確認し、大家さんが負担する場合は契約書にきっちり書いておいてもらいましょう。



・「グリーストラップの清掃について」

店舗には「グリーストラップ」というものがあります。これは、飲食店などで使われる大量の油がそのまま下水道に流れ込まないように、油を途中で止めるために何層にも別れた小さな浄化槽のようなタンクがあるのですが、これが清掃すると結構大変です。

まず、臭いがものすごいし、油がすごいので大抵は専門の業者に依頼してやってもらうと思います。

多分、この清掃費用は店舗側の負担になると思いますが、聞いてみたらもしかしたら大家さんが負担してくれるかもしれません。



・「退去時の引き渡しについて」

退去するときの引き渡し条件についてはしっかりと確認した方が良いです。例えば、スケルトン返しという店の内装から何からすべて取り外さないといけない契約だと退去したときに結構工事費用がかかります。

退去する時にも出来るだけ費用負担がかからないように契約しておくと、あとあと楽です。店舗を借りる側は辞める時のことまであまり頭が回らないですが、大家さんはそこまでしっかりと考えて契約書を不動産会社に作らせます。

なるべく自分に有利になるように交渉しましょう。



・「看板の使用について」

店舗を経営するときには看板を出したいと思います。店の外にコンセントがあればそのコンセントを使いたいと思いますし、建物に看板がついていれば使いたいでしょう。

まずは、看板を使用してよいかということを確認します。そして、使用可能であればどのスペースなのか、電気料の負担はどうなるのかなど。

普通は契約書に書かれないことが多い内容なので、見落としがちですが看板の使用は重要なので確認してください。



今まで不動産業界にいて気がついたのですが、契約書には「大家さんに有利な条項は書き込み、借り主に有利な条項はあえて曖昧にする」ことが多いです。自分の中で気になる項目があってはっきりさせたいのであればきっちり契約書に書き込んでもらうように伝えてください。

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